2018-01-01から1年間の記事一覧

東アジア国際秩序から見た明治維新

明治150年が喧伝された年も残りひと月余りとなった。このキャンペーンが政権浮揚の一助としてあからさまなリビジョニズム(歴史修正主義)のもとに主導されたイデオロジカルなイベントに過ぎないことは明らかだったが、しかしその一方で、まことに杜撰な…

ブルース・カミングス『朝鮮戦争の起源』を読む

重厚長大とも称すべき著作を何とか読み終えることができた。とはいえ、全3冊(9ポ二段組み一冊ほぼ500~600ページ)にも及ぶこの大作をうまく要約して紹介する手わざを持ち合わせているわけではないので、自分なりに理解できた範囲での読後感を記してみ…

3・1独立運動100周年キャンペーン講演会

昨夜首都圏は突然の雷雨に見舞われるあいにくの天候だったが、文京区民センターまで足を延ばし、3・1独立運動100周年記念キャンペーンの第2回講演会「朝鮮半島の『大転換』と日本の進路」と題する講演会に参加した。 演者は、権赫泰聖公館大学教授と中野敏…

朝鮮大学校訪問

シンポジウム「関東大震災時の朝鮮人大虐殺と植民地支配責任」の参加のために朝鮮大学校に足を運んだ。なんと43年ぶりの同校訪問になる。学生時代、日朝学生連帯委員会の一員として大会に参加したのだったが、当時の記憶は断片的にしか残っていない。ただ…

吉野作造と朝鮮

昨日は、水道橋の韓国YMCAで行われた大田哲男氏の講演「朝鮮独立運動と日本の知識人─吉野作造を中心に」に参加した。民本主義の本格的な提唱が、吉野の朝鮮・満州への視察と軌を一にしていること、関東大震災時に吉野も大杉栄らの社会主義者同様のターゲット…

1987、ある闘いの真実

韓国映画「1987、ある闘いの真実」を観てきた。1987年と言えば、韓国では全斗煥軍事政権が朴正熙の開発独裁を引き継ぎながら、反共を国是とする強権政治を発動しつつ、オリンピック開催を前に国威の発揚に余念のなかった時代。日本がまだバブルの只…

控訴審傍聴その他

昨日のことだが、群馬の森朝鮮人追悼碑訴訟控訴審の傍聴のため東京高裁まで足を運んだ。抽選の結果傍聴券を手にした。審議は午後2時から、被控訴側の付帯控訴の意見陳述だけで、正味1時間程度で終了。被控訴側は、和解に持ち込むために周到な準備を重ねて…

南方熊楠と柳田國男

7日の金曜日に県立図書館に予約していたブルース・カミングスの『朝鮮戦争の起源』を受け取りに行ったところ、カウンターで南方熊楠と柳田國男の映像資料上映のチラシを見つけ、図書館員にも勧められ、翌日同図書館多目的ホールで視聴した。映像は南方、柳…

関東大震災時朝鮮人虐殺

先週末の9月1日土曜日、横浜久保山墓地の関東大震災時朝鮮人虐殺95年神奈川追悼大会にボランティアとして参加した。雨が懸念されたが杞憂に終わり、式は滞りなく終了。神奈川朝鮮中高級学校の生徒による合唱や在日の舞踏家の慰霊の舞、各団体からのアピ…

猛暑のなか、高等学院の授業再開。真面目に全員出席。3年生の自覚のなせる業か?夏休み前の最後の授業での課題を提出してもらったが、こちらの意図が理解されていないのがはっきりわかる。他者の立場を想像し、思いやって書く、というのが苦手なのか。主観を…

六十三歳

63になった。ふと思い出したのが、小学生の時(たぶん3年生だったか)に読んだ豊臣秀吉の伝記。NHK大河で太閤記(緒方拳主演でした)をやっていたので読んだのだろうが、享年63歳だったのを記憶している。子どものころに仰ぎ見た年齢になったという…